今回は首のコリや痛みの原因について書いてみます。首のコリの症状の刺激が大きい場合は痛みとなります。
オステオパシーは首の痛みやコリに対してとても有効的な手段でエビデンスも勿論存在します。ですが一部の首の痛みには禁忌があります。
主な原因のもとストレッサーとストレス
首の痛みの原因を説明する前に、そもそも大半の原因は単純な一元論で構成されていない事を理解して頂きたいです。
全ての身体の問題の原因には遺伝的要素に条件づけられながら成長した人間が、日常のストレッサー(刺激)に対して許容量を超えた場合、そのストレッサーは体に有害な刺激「ストレス」と言われて症状の原因となる。
原因は各種ストレスの複合
ストレスは大きく分けると、下記にように分けられます。
物理的ストレス
生化学的ストレス
- 暴飲暴食
- 遺伝子組み換え食品
- 精製食品
- 薬
- ワクチン
- 毒物
生物学的ストレス
- ウィルス
- 細菌
- 真菌
- 腸内細菌のアンバランス
- その他
精神的ストレス
もちろん上記の各種ストレスは、身体に不調を生じないレベルならストレッサーです。
首に限らず体の不調の多くは各種類のストレスの単体の影響が原因に成ることは少なく、複合的なストレスが原因を構成するのが大半です。
また、この各種ストレスから生じる原因は誘因と素因に別れて捉える事ができ、原因は主因と副因に分ける事も出来ます。
首の痛みの誘因と素因
パソコン作業を長くすると毎回首の痛みやコリを感じる人がいます、ですが感じない人もいます。この首の痛みを感じる人にとってはパソコンの長時間の作業は痛みやコリの誘因と言えます。この場合の誘因の基本的メカニズムは以下のような作用が基礎となるでしょう。
誘因:仕事場でのパソコンの長時間の作業
パソコンで長い時間仕事をした事で、固定的な姿勢の不自然な頭頸部の力学的環境と、パソコンの画面を眺める眼精疲労と、精神的集中時間の持続。
上記の環境から首の痛みやコリを生じる方は多いです。ですが同じ様に長時間のパソコン作業をしても症状を起こさない人や、起こしても症状が軽い人がいます。
この差は何が関係しているのでしょうか。
それは、その人の素地が異なるからです。素地の潜在的問題を、素因と言います。
首の痛みの素因は?
同じ誘因から生じる首の痛みやコリでも、そのストレッサーがストレスになり症状を起こすのは個人差があります。
無症状の人ではディスクワークが首の痛みやコリを起こしたストレスとは言えず、症状を起こした場合でも症状の大きさは個人で差があります。
この同じ誘因に対する様々な個人差がある場合は、素地にもともと優位差があります。そこには遺伝や年齢や性別の優位差も関わりますが、大半はその人の生活習慣や特別な経験から生じた、力学的・生化学的・生物学的・精神的ストレスから潜在的に体に潜在的に問題を隠し持っていた事が大半です。
素因の例の(一部)
内臓系から
例えば暴飲暴食を常にしている方は特定の臓器からの不快な力や情報を、胸腔や上腹腔の内臓皮膜を返して首に不快な力学的環境や情報を伝える事で、首の環境に潜在的負荷の素地を与えます。
筋骨格系&頭蓋仙骨系から
過去に交通事故で仙骨に衝撃を受けながら頭部や頸部に衝撃を受けた場合、脊椎関節と脊椎内の髄を納める脊髄硬膜に緊張を生じます、所が坐位で体を屈めると、髄膜の緊張した張力が背骨全体で干渉せず首に集中してしまい、不効率な代償を首に強要する素地を持ちえます。
頭蓋仙骨系から
出産で産道を抜ける際に胎児の頭蓋基底部に歪む力がかかり、頭蓋基底部にストレイン(歪み)を生じると視覚と三半規管の水平と認識する情報に誤差が生じ、首がこの問題を緩衝するために特定の頭頸部の姿勢で一定の緊張を余儀なくされるます。この様な出産の体験の首に症状を起こす素地になり得ます。
上記はほんの一例です。
この様に同じ様にパソコンの長期の作業の誘因があっても素因が異なれ症状に成らない事もあるのです。この場合は誘因はあっても素因が無いので症状の原因にならないと成ります。
勿論、ここで取り上げる首の痛みやこりの症状だけではなく、類似した事から腰痛や臀部痛や膝の痛みから、その他の全身の症状に多様な原因があります。
大きな外傷や何かが加わった後に直ぐ生じた首の痛みなどは、外傷を受けた事がメインの痛みの原因と言えますが、大半は基からの素因が大きな原因の要素を占めているケースが多いです。
また、この素因にも個人1人の中でも様々な素因がありますが、オステオパシーでは首の痛みやコリの原因を構成する主要な素因の中心にオステオパシー機能障害を考えています。
オステオパシー機能障害の主因と副因
症状を誘発した原因は、大半が誘因と素因が合わさり症状を生じます。
そこで誘因と素因の中で最も症状を引き起こす差があった場合、症状の主要な因を主因と言い、副因は症状を引き起こす副次的な因です。
主因が誘因の人と素因の人がいます、また逆に副因が誘因の人と素因の人もいるでしょう。
同じ首の痛みやコリがある方でも原因が違うのは、この様な因の関わりがあるからです。
勿論症状の改善には主因の改善が重要です、副因の改善では症状の原因の構成要素の主な物では無く効果が低いわけです。
オステオパシー機能障害と首の痛みやこり
オステオパシーは身体の健全性を乱すオステオパシー機能障害を問題視します。
オステオパシー機能障害は原因を構成する誘因と素因のどちらにもなり得ます。また、オステオパシー機能障害は主因や副因にもなり得ますが、多くは原因を構成する素因に主因として存在します。
オステオパシー機能障害も、遺伝や年齢や性別の影響を受けますが原因の中心は下記からオステオパシー機能障害が形成されます。
オステオパシー機能障害は上記の様々なストレッサーを受ける事で、身体の構造の機能に持続的に刻まれ、構造の歪み・動きの制限・組織の緊張などの現象を生じています。またその背景に神経の情報の乱れや、血液やリンパ液や組織液や脳脊髄液の体液の流れの効率を乱し、自己調整や自己治癒力を阻害します。
このオステオパシー機能障害が生じると、日常レベルの通常なら耐えられる力学的・生物学的・生物学的・精神的なストレッサーがすぐにストレスのレベルに成り、症状や不調を自覚する可能性が高くなります。
またしばらく各種ストレスに晒されていないので大丈夫と思いきや、オステオパシー機能障害を組織を身体が記憶している場合は、簡単にストレッサーがストレスになり症状を起こす誘因となり得ます。
首の痛みやコリの原因に、このオステオパシー機能障害が大きく関わっている事が多いのです。
(注)オステオパシー機能障害は「体性機能障害」とも呼ばれて、ルイザ・バーンズDOやデンスローDOやアービン・コーPhdらの解剖学的・生理学的研究から積み重ねられています。
首の痛みやコリとオステオパシー機能障害と画像診断
首の痛みを訴え整形外科に行って、レントゲンをとると大半がストレートネックと言われたり、頚椎のわずかな変形を認めると言われたり、頚椎の間隔が狭くわずかにヘルニアを起こしているなど、これら軽度の画像変化が原因とされるケースが多いです。
実は腰痛と同じく首の痛みも、画像検査の軽度の異常は必ずしも症状の原因の主因とは言えないとされています。
実は首や背中の無症状な人の画像を撮ってもストレートネックやわずかな骨の変形や多く、こうなるとストレートネックやわずかな変形が、首の痛みの原因または主因と言えないのです。
ところが首そのものや、首の構造や機能に関連する構造にオステオパシー機能障害を起こしている場合、首の痛みを起こす原因になり易いのです。
私の施術院では「整形外科に行って画像検査を受けストレートネックと言われたり、椎骨の棘が少し出ているとか少し椎間板が膨隆している」と診断され、病院での治療やリハビリで改善や緩和がまま成らない方を数多く、オステオパシー機能障害を施術する事で改善及び緩和させてます。
首の痛みとコリに対する原因と当院の向き合い方
個人個人で異なる首の痛みやコリの素因や主因である可能性の高いオステオパシー機能障害を、オステオパシー検査法で調べオステオパシー調整手技で調整して常にオステオパシー機能障害と関わったと仮定できる生活環境の力学的・生化学的・生物学的・精神的の問題がある場合は、その環境に対して生活指導します。
全て自然で安全な方法です。
首の痛みに対してオステオパシーの有効性には高い効果を記す、エビデンスがあります。
別の回でブログでオステオパシーの首の痛み対するエビデンスを紹介しますが、何にしてもエビデンスの効果を期待できる基準は正規のオステオパシーの教育を経たオステオパスの施術の場合とされています。
オステオパシー専門教育を受けた当院の術者は、オステオパシーが診てはいけない現代医学が適応の場合を仕分けるための、オステオパシー除外診断も学び行います。
ごく一部ですがオステオパシー除外診断で陽性と診られる場合は場合は病院を進める事になります。
禁忌や適応についてこちらも参考にしてください。
⇒首・肩の痛みの詳細はこちら
次回は首の痛み対する対処法の事を書いてみます。
首・肩のことでお悩みの方は東京オステオパシーキャビネにご相談ください。
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