頸椎関節機能障害のイメージ図
オステオパシー機能障害は別名・・体性機能障害ともいいます。
この問題は物理的外傷後や長期の不良姿勢の後に出来る場合や、不適切な飲食やタバコなどの嗜好品の毒素などの問題や、感情的ストレスが引き金と成り、身体の構造に緊張や歪みや運動制限を起こし、身体の構造の緊張と神経の情報の乱れと循環の機能的問題を総合的に起こし持続します。
オステオパシー機能障害は筋骨格系の関節や筋膜・筋肉のどこにでも生じます。また内臓の靭帯(間膜)や実質組織にも起こりえます、またオステオパシー固有の表現である頭蓋仙骨系にもオステオパシー機能障害は起こりえます。
オステオパシー機能障害は不調の原因に成り、またオステオパシー手技の施術で回復可能な可逆的な機能性の問題と定義されるが、放置され状態が悪くなると退行性変性が生じたり、病理性の不可逆的問題の原因(自然に治る事が無い病理)に成ると予見されている。
オステオパシー機能障害は4つのTARTの特徴を持ちます
T 組織が緊張し硬くなる
A 骨格や組織の歪みを生じる
R 身体の動きが減少する
T 押すと痛みを感じる
この4つに該当する身体の異変があります。
オステオパシー機能障害がどの系に起こったかで、個別に表現する事が出来ます。
筋骨格系で起こった場合は大きく分けると関節機能障害や筋・筋膜機能障害があり、内臓で起こった場合は内臓間膜の機能障害や内臓実質循環の機能障害があり、頭蓋仙骨系では頭蓋や仙骨の骨内病変・関節機能障害・膜性や液性機能障害があり、これ等は全てオステオパシー機能障害と広義で表現します。
オステオパシー機能障害の原因
オステオパシー手技は基本的にオステオパシー機能障害を施術します、オステオパシー機能障害は、日常生活の力学的ストレス・化学的ストレス・生物学的ストレス・精神的ストレス)が原因で生じます。
- 力学的ストレス・・・不良姿勢・誤った動作・過去の怪我
- 化学的ストレス・・・誤った飲食・過剰な薬・過度な喫煙
- 生物学的ストレス・・感染後の不調・腸内細菌の不調
- 精神的ストレス・・・不安・緊張・恐怖・怒り・PTSD
肝臓痛みを感じない沈黙の臓器ですが、力学連鎖や神経連や循環連鎖で、バイタリティーを低下させながら様々な不快な症状を周辺に生じる。
オステオパシー機能障害はどう成ってるのか?
上記の色んなストレスが、単独もしくは合わさって加わり、体の適応範囲を超えると、次のような現象からオステオパシー機能障害が生じるとされています。
筋や結合組織に緊張や負担が生じ、老廃物が貯まり、神経が不快な情報を脊髄や脳に伝え、異常な神経反射から筋緊張を持続し悪循環が生じる、靭帯や筋膜の中のコラーゲンやエラスティンが増え代謝産物が結合し、靭帯や腱膜がなどが固くなり細胞間液の水分子の動きが減少し、問題を深く組織や神経が記憶してしまいます。
上記のオステオパシー機能障害は、筋骨格系の関節や筋・筋膜や、内臓系の内臓間膜や内臓実質、頭蓋仙骨システムの関節や骨内や硬膜など全身の様々な所で生じ得ます。
オステオパシー機能障害は構造を緊張させ、歪みを生じ、動きずらい力学的特徴があり、その構造は神経(体性神経・自律神経)のバランスと、動脈や静脈や間質液やリンパ液などの流れや質を乱し、免疫反応も変化する事で自己調整・自然治癒力を妨げ、様々な不快な症状の原因や要因に成ります。
オステオパシー機能障害は様々な症状の原因
側頭骨の底から肩の運動神経が出ているし
アゴを吊るしている。
肩こり・腰痛・骨盤痛・内臓の慢性的不調・頭痛・顎関節の問題・坐骨神経痛・その他様々・・・この様な症状の原因は日常生活レベルの不良姿勢・偏った動作・不適切な飲食・精神的ストレスから、オステオパシー機能障害を生じ、その事が原因と成り様々な症状を生じて行きます。
例えば整骨院や整形外科は、怪我から起こった腰痛には対応しますが、オステオパシー機能障害は対応しません、実は腰痛で整形外科の外科的処置が有効な割合は100%中7%ほどしか無い事が、海外の研究データーは示していて、それに対してオステオパシーは有効性が高い分かっています。
エビデンスで立証されたオステオパシー
上記の様に腰痛でさえ怪我(骨折・捻挫・打撲・肉離れ)でない限り、整骨院や整形外科の手段は基本的に有効ではありません。・・・(急性腰痛の対症療法として、アスピリン系の痛み止めは有効なデーターがあります。)
欧米の科学的研究では、オステオパシーは急性腰痛に対してエビデンスにおいて高い効果を示していて、6年間追跡研究し出された2004年のニュージーランドの急性腰痛の研究では、オステオパシーが鍼灸の効果より有効性が遥かに優れています。
エビデンスとは根拠の事で、科学的データーの根拠の事です。
2012年12月にアメリカで出版されたオステオパスが書いた、科学的根拠に基づいた徒手療法の効果や有効性などを紹介した、「エビデンスに基づいた徒手療法”>エビデンスに基づいた徒手療法・・産調出版・ガイアブックス」が日本で出版されました・・・その中には腰痛・首の痛・背中の痛み・頚性頭痛・顎関節痛・肩の痛み・手根管症候群・足首の捻挫後の問題に対して、いかにオステオパシーが有効なのかを立証した科学的データーや様々な考慮すべき点や、参考文献が書かれていています。
体性機能障害やオステオパシー機能障害が注目され、それを改善する手技療法のオステオパシーが注目されるのは時代の必然かも知れません。
整骨院や整形外科の施術範囲の違い
整骨院や整形外科が専門とする腰痛や様々な身体の痛みは、基本的に非日常的な、過剰な力(追突・転落・衝撃など・・)が加わった時に生じる、骨折・捻挫・脱臼・打撲・肉離れの問題が中心です。これ等が怪我(生傷)の場合整骨院や整形外科は有効です、怪我の安定期に成ると運動やオステオパシーは有効です。
実は一般的な肩こり・首こり・約90数%の腰痛・肩の痛み、足首の痛みや不調、内臓の不調、その他様々な辛い症状の多くは怪我と関係しておらず、整骨院や整形外科の対象(怪我)では無く、オステオパシー機能障害の原因が圧投的に多いと考えられていて、オステオパシーの有効性は高い。
また怪我の後の痛みや不調は、生傷の問題からオステオパシー機能障害に変化する場合が多く、この場合はオステオパシーが有効です。
以下を参考にして下さい。